ソロ・フリールーティン(FR)決勝で、予選5位だった日本代表のエース乾友紀子(24=井村シンクロク)は92・4333点で5位に入った。ナタリア・イーシェンコ(ロシア)が97・2333点で金メダルを獲得した。

 師弟ともに思い入れのある種目だった。井村雅代ヘッドコーチ(HC、64)が日本のコーチに復帰した13年10月。まず手掛けたのは、このソロ・FRだった。テーマは「鳳凰(ほうおう)」。井村HCは「鳳凰には復活の意味がある。日本が復活する願いを込めて、乾に泳がせたいと思った」と振り返る。

 難度の高いプログラム。井村HCは「当初はおぼれかけの鳳凰だった」と話すが、脚の強化を徹底することで、演技力が磨かれていった。この日も堂々とした演技で、予選より得点を上げた。井村HCも「彼女の代表作の1つになる」と認めた。

 今大会ではデュエット、チーム・TRで銅メダルを獲得。30日はデュエット・FR、31日はチーム・FR、8月1日はフリーコンビネーション決勝と続く。「とにかく1戦1戦、勝負していくだけ」。残り3種目ではすべてメダルを取りに行く。