国際バスケットボール連盟(FIBA)は9日、都内で理事会を開き、日本協会に科していた無期限の国際試合出場停止処分の解除を決めた。

 6月の常務理事会での同様の方針を固めていたが、これで正式決定となった。

 問題となっていた国内男子リーグの統合など、日本バスケット界の改革の成果を理事会で報告した日本協会の川淵三郎会長は、「オールジャパンでのバックアップがあって6カ月で全てが解決した。これからがバスケ界の新たなスタートです」と語った。

 FIBA側から評価されたことの1つは、思い切った人事刷新。同会長は「(いままでは)幹部の方の足の引っ張りあいがあってまとまりにくかったんですけど、そういう人たちの協力も得て、理事、評議員が一斉に辞めていただいた決定も高く評価してもらった。身を切って改革に協力しなければいけないという姿勢が良く出ていると評価してもらった」と説明した。

 同会長は昨年11月の処分を受け、1月には改革を断行するタスクフォースのチェアマンに就任した。実質4カ月足らずでNBLとTKbjリーグの統合を実現し、来年10月には新リーグが開幕する。5月には日本協会会長に就任し、新体制も発足させていた。

 国際連盟の制裁という異例の事態を生んだ日本バスケットボール界の混迷は、これで1つの区切りを迎える。同会長が今度最も重視するのは日本代表の強化。16年リオデジャネイロ五輪、そして20年東京五輪も控える。「乗り掛かった船だから、アジアのなかでトップ狙う強化をしないと。いままでのものの延長線上では、1976年以降五輪に出ていないチーム(男子)という立場では、画期的なやり方をしない限り、男子はアジアのなかでトップに成り得ない」と述べ、今後も思い切った強化策を練ることを誓った。