世界ランク4位の日本は、同6位のドミニカ共和国との2時間59分に及ぶ激闘の末、3-2で競り勝った。第3セットをジュースの末に失っても、気持ちが切れなかったことで勝機をつかんだ。第4セットで追い付き、第5セットも長岡や古賀が得点。勝利の瞬間、選手たちは喜びを爆発させた。真鍋監督は「何時間やったか分からないが、勝ってほっとしている」と話した。

 まさしく総力戦だった。前半、相手に研究されてリズムが狂った若きエース古賀が止められた。落ち着かせるために1度交代させると、代わった石井が奮闘し、得点を重ねる。この間、古賀は「外から相手の動きを見て、助走のコースを変えられた」。試合終盤からふたたび出場し、チーム最多19得点を挙げて勝利に貢献した。

 また、守っては途中出場の内瀬戸が安定したレシーブで、相手の強烈なサーブを止めた。真鍋監督は「彼女が入ってかなり安定した。今日は内瀬戸がチームを救った」と絶賛するほどの内容。内瀬戸は「大会前は練習の大半を拾う練習に費やした」と努力の一端を明かし、胸を張った。

 パワーと高いレシーブ力を誇る相手に、持ち前のつなぐバレーで対抗し、死にものぐるいで接戦を制した。今大会で五輪の切符をつかめるのは上位2カ国のみ。格下相手の敗戦は許されない中、苦しみながらも粘り勝ちで前進した。日本は通算4勝1敗とし、勝ち点12で3位。上位2カ国に与えられる16年リオデジャネイロ五輪の出場権獲得へ前進した。次戦は30日に、仙台で同23位のペルーと対戦する。