クルム伊達公子(44=エステティックTBC)が、単複で4大大会に出場できなくなるピンチを迎えた。昨年4強の女子ダブルスで、第8シードのムグルサ、スアレスナバロ(ともにスペイン)に1-6、5-7で敗退。シングルスに続き、ダブルスの世界ランクも100位以下に転落することが濃厚となった。

 クルム伊達は、昨年4強のダブルスで1回戦敗退に終わり、昨年獲得した世界ランクの得点780点を、ほぼ丸々失うことになる。現在の55位から100位以下に転落し、このままでは4大大会の本戦に、ランクで直接入ることは難しくなる。シングルスも148位と予選を勝ち抜かなければならない状況だ。

 今年の4大大会のシングルスでは全豪で本戦に入ったが、全米を含めて残り3大会は予選1回戦で敗退。辛うじてダブルスだけ本戦でプレーしてきた。それも、来年の全豪からなくなるピンチに立たされている。

 以前は「予選になったら引退かなとも思っていた」という。しかし、今は「どこまでやれるかやってみたい」と、予選もいとわない。全豪エントリー締め切りの12月上旬までに単複どちらかで100位以内に復帰すれば本戦から戦えるチャンスもある。28日に45歳になるが「今は体も大丈夫」。決して諦めてはいない。【吉松忠弘】

 ◆WOWOW放送予定 4日午前7時55分~、同日24時~、男女シングルス2、3回戦ほか。すべてWOWOWライブ。生中継。放送時間変更の場合あり。