日本が40年ぶりの五輪出場へ好スタートを切った。世界ランク13位の日本は、初戦で同46位のウズベキスタンと対戦。速攻で27ゴールを奪い、51-17と大勝した。3年間「アタック・ザ・アタック」を合言葉に磨いてきた積極的な守備を披露。76年モントリオール大会以来の五輪出場を目指す日本が、最大のライバル韓国との決戦(25日)に向けて弾みをつけた。

 日本の選手たちが、ウズベキスタンの攻撃に「アタック」を仕掛けた。高い守備ラインから次々と相手に襲いかかり、ボールを奪って速攻を繰り出す。相手の長身190センチのエース、カームラタワも厳しいプレッシャーにミスを連発。CP本多恵主将は「自分たちのやりたいことを、コートで示せた」と胸を張った。

 12年に就任した栗山雅倫監督(44)は「日本らしいプレー」を目指した。アジアの中でも体格やパワーで劣るが、低さは逆に武器。低い重心で当たって相手の動きを封じて、ボールを奪う。速攻でも2、3人が相手ゴールを目指す。支えているのは「どこにも負けない」と選手たちが話すスタミナ。60分間繰り返す「アタック」は、1日3回の猛練習の成果だ。「きつかったけれど、試合中バテなくなった」。チーム最多11点のCP松村杏里は言った。

 スタンドの「リオへ行こう」の大合唱に乗って、選手たちは「ジャパン・ウエー」で躍動した。11年サッカー女子W杯のなでしこジャパンやラグビーW杯の日本代表と同じように、ハンドボール女子日本代表「おりひめジャパン」も「日本らしく」40年ぶりの五輪キップを目指す。【荻島弘一】