羽生結弦(20=ANA)が前日のショートプログラム(SP)に続きフリーも216・07点で首位に立ち、史上初の300点超えとなる合計322・40点で優勝を飾った。史上初の3連覇がかかるGPファイナル(12月・バルセロナ)出場を決めた。

 SPで4回転ジャンプを2本組み入れた自己最高難易度の構成で全てのジャンプを成功させ、自身の世界歴代最高点を塗り替える106・33点で首位発進した勢いのまま、この日も冒頭の4回転サルコーを軽々と決めると、4回転3本を含む全てのジャンプを成功させた。

 演技を終え、異次元とも言える得点を見届けた羽生は「本当に信じられてないです」。普段は冷静な受け答えで知られる羽生がインタビュー中に「かつて五輪が行われたこの名古屋」と「長野」と「名古屋」を言い間違え、インタビュアーの指摘を受けるほどの興奮状態だった。

 SP3位の無良崇人(24=洋菓子のヒロタ)は242・21点で3位、同9位の田中刑事(21=倉敷芸術科学大)は234・90点で5位。