全国高校バスケットボール選抜優勝大会(日刊スポーツ新聞社主催)は23日、東京体育館で開幕する。女子で5年連続16回目の出場となる常葉学園(静岡)は2回戦から登場し、24日に紫野(京都)-作新学院(栃木)の勝者と激突。来春、Wリーグ三菱電機に加入予定の篠宮杏奈主将、見崎南美(ともに3年)は「社会人魂」を胸に大舞台に臨む。

 昨年までと違う感情を胸に、篠宮と見崎は名古屋市での最終調整に臨んだ。14~16日、Wリーグ三菱電機の施設で開かれたチーム恒例の合宿に参加。2人とも「あまり意識しないように」と心掛けていたが、来春から加入予定のチームのムードを肌で感じ、自然と刺激を受けた様子だ。篠宮は「自分たちのバスケがどこまでやれるか。8強までいければ」と目標を掲げた。

 フォワード篠宮は三菱電機でガードとして期待されているという。ミニバスケ時代はセンター、中学から現在のポジションを続けてきた。来春からの新たな役割を頭に入れ「他の4人がどう動くのかを意識してます」。またポイントガード見崎は得意のディフェンスに磨きをかけた上で「来年以降も使えるように」と、ジャンプシュートの習得を心掛ける。2選手の姿に、小前宏史監督(55)は「(Wリーグに進む)自覚が出てきた」と評価する。

 2回戦突破ならば、2年前に対戦した福岡大付若葉(福岡)と激突する可能性がある。当時、1年だった見崎は右足首捻挫で途中交代。「自分が若葉にリベンジできる機会」と意気込む。また準々決勝まで進めば、2年前に67-82で負けた昭和学院(千葉)との顔合わせになりそうだ。篠宮は「ボロ負けした昭和学院と戦いたい」と強気。「社会人魂」を持った2人が、強敵撃破を目指すチームの原動力となる。【藤中栄二】

 ◆篠宮杏奈(しのみや・あんな)1997年(平9)7月4日、静岡市生まれ。小学1年から城北ミニバスケットで競技を開始し、6年時にパナホーム杯県3位。常葉学園中3年で全国中学体育大会3位。常葉学園では1年からレギュラー。家族は両親と兄。167センチ、58キロ。血液型B。

 ◆見崎南美(みさき・みなみ)1997年(平9)5月12日、焼津市生まれ。小学1年から焼津豊田ミニバスケットで競技を始め、6年時にシャンソン杯県3位。常葉学園中3年時に全国中学体育大会3位。常葉学園で1年からレギュラー。家族は両親と弟妹。164センチ、51キロ。血液型A。