「氷上」だけでなく「表情」でも世界最高!? フィギュアスケートのソチ五輪金メダリストの羽生結弦(21=ANA)が日本赤十字社による「はたちの献血キャンペーン」(16年1月1日~2月29日)のキャンペーンキャラクターに2年連続で就任することになった。新たに20歳を迎える新成人を中心に、広く国民各層に献血への理解と協力を求める。

 歌手のナオト・インティライミが楽曲担当したCMでは、カメラに正対する目を閉じた姿で羽生が登場。パット目を開けると、カメラに向かい「たたかう、いのち、チカラを」などと訴える。カメラから目を一切そらさないドアップの「目ヂカラ」でメッセージを伝えるシーンでは、声も独自にアレンジしてさまざまなバリエーションでリクエストに応える姿があった。

 撮影後にはプロジェクトリーダーを務めるラジオDJの山本シュウから「羽生選手はスケートだけの天才じゃないね。表情の天才だわ」と絶賛されると、「『氷上』だけにね」と絶妙な切り返しをみせた。今月上旬のグランプリ(GP)ファイナルでは世界歴代最高点をマークして男子初の3連覇を果たしたが、このCM撮影でも類い希な「力」を見せつけた。

 インタビューでは「前向きな表情とか、何か力を送るような表情ということで、『目』に力を込めて伝えることができたと思っています」とコメント。新成人に向けては「成人は大人としての新たな一歩となります。皆さんも自分自身の強い意思をもって、思い描いた大人に近づけるように一歩一歩進んでください。私自身も挑戦し続けたいと思います。そして献血についても『救える命がある』ということを知っていただき、一歩を踏み出してもらえたらと思います」と言葉を贈った。