既に4大会連続の五輪出場を決めている世界ランキング5位の日本は同14位のオランダにフルセットの末、3-2で勝利した。通算5勝2敗の勝ち点14とし、3位で大会を終えたが、同じアジア勢の韓国に敗れるなど苦しんだ。真鍋政義監督(52)は危機感を募らせ、2大会連続となる五輪のメダル獲得へ、残り約2カ月で再構築を図る。

 真鍋監督の口調は厳しかった。「このプレーでは、五輪でのメダルは間違いなく無理」。オランダに辛勝したが、高さとパワーにブロックをはじかれることが多く、ミスで連続得点を許す場面もあった。銅メダルを獲得した12年ロンドン五輪を経験した木村主将も「今の状態では(メダルは)正直難しいと思う」と、表情を曇らせた。

 五輪が決まっていたこの日、セッターは宮下に代わって田代を初先発させ、鍋谷、丸山と若手3人を起用。指揮官は本番へ向けたテストだったと明かし「どれだけできるか見たかった。勝ちきったことを評価したい」と合格点を与えた。

 リオデジャネイロ五輪は12人に絞られる。強豪国と対戦する6月開始のワールドグランプリが最後の見極め作業。「(全員を)交代で使う。最高のパフォーマンスを見せてほしい」と選手間の競争をあおった。世界の壁の高さを知った今大会。本番へ強化を加速させる。