リオデジャネイロ五輪で観客輸送の主要手段となる地下鉄新路線の開通が、当初予定の7月5日から8月1日に延期されたことが24日、事業主のリオ州政府関係者への取材で分かった。五輪は8月5日に開幕する。

 新路線は観光名所で宿泊施設が集中する市東部コパカバーナ・イパネマ地区と五輪のメイン会場となる五輪公園がある市西部バーラ地区を結ぶ。市東部と市西部をつなげる幹線道路は慢性的な渋滞が問題となっており、五輪期間中も地下鉄が運行されなければ混乱は必至だ。

 関係者によるとトンネルや線路、駅の工事は7月までに終わる見通しだが、その後の約1カ月間は車両の走行テストに充てる。

 五輪で多くの利用者が見込まれるリオ市の新交通網は、期間中に聖火台やファンサイトなどが置かれる港湾地区にアクセスする路面電車の開通が延期されたばかり。バス高速輸送システム(BRT)の工事も遅れが指摘され、大会運営への影響に懸念が広がっている。