ロンドン五輪代表の山室光史(27=コナミスポーツク)が、体操人生をかけて連続出場を目指す。チームメートの内村航平(27)加藤凌平(22)に続いて代表入りを狙う山室は、つり輪と跳馬で予選を通過。左足骨折で悔いを残した前回大会のリベンジを同じ五輪舞台で果たすために、今日5日の決勝での高得点獲得を誓った。

 「五輪の借りは五輪でしか返せない」。山室の言葉に力がこもった。ロンドン五輪団体決勝の跳馬、着地失敗で左足甲を剥離骨折。後の演技はできず、個人総合決勝も棄権した。「せっかく出たのに…。何が何でもリオに出て、五輪をいい思い出にしたい」。今大会は、五輪舞台に戻るためのラストチャンスになる。

 全日本選手権、NHK杯の得点で有力候補だが「昨年は最後にひっくり返されて、0・05差で世界選手権代表から漏れた。少しでも上積みしたい」と、貢献度が高くなるつり輪での高得点を目指していった。「体操人生も残り少ないし、思い切りやれる最後のチャンス」。ライバルで親友の内村とともに、山室はリオ五輪の金メダルを目指す。

 ◆体操リオ五輪への道 5月のNHK杯までに、男子は内村と加藤が代表に決定。女子は村上茉愛と寺本明日香、杉原愛子が同候補に決まっている。男子残り3人と女子候補の残り4人は、今大会後に全日本、NHK杯を含めた成績をもとに、団体総合でチーム貢献度が高くなる選手が選ばれる。ただし、男子3人のうち1人はNHK杯5位以内から、1人は12以内から、女子4人のうち3人は同12以内から選考される。