リオ五輪(8月5日開幕)まで2カ月と迫る中、20年東京五輪・パラリンピックは招致を巡る「不正送金疑惑」の渦中にある。

 「『日本代表』と名の付くものは全て電通が押さえている」。スポーツビジネスに詳しい広告関係者が語る。業界トップに君臨する電通は五輪だけでなくサッカーW杯、野球WBC、ラグビーW杯など、人気コンテンツのマーケティングを任されている。業界2位博報堂が担当していたJリーグも14年からは電通となった。「国民の目からは分からないが、有無を言わさず五輪やW杯は『電通』で他の広告会社に打破しようという動きすらない」と関係者は言う。他社も世界規模の大会を運営した経験が少なく、スポーツ業界も電通の運営力に頼らざるを得ないのが現状のようだ。