女子78キロ超級の朝比奈沙羅(20=東海大)が、5回目の挑戦で初優勝した。

 ロンドン五輪後の12年に初出場し、銀、銅メダルは手にしたが、金メダル獲得は初めて。「今回は絶対に取ると決めていた。このタイトルが取れたことが、飛躍につながる」と喜んだ。

 準決勝でリオデジャネイロ五輪銅メダルの山部佳苗(26=ミキハウス)から初勝利を奪った。「やっと勝てた。いつも負けていたけれど、胸を借りてのし上がらないといけない」。決勝では福岡・南筑高1年の素根輝(16)に延長の末に辛勝。「力をつけているし、今後はライバルになっていくと思う。でも、常に1枚上にいて勝ち続けていきたい」と話した。

 12年4月の全日本で15歳ながら3位に入って注目された。「リオ五輪の星」と言われたが、ケガもあって苦しみ、リオ代表の座も逃した。「今は東京五輪の金メダルしか考えていない」と朝比奈。まだ20歳。「若手世代、東京エージを引っ張っていきたい」。朝比奈は金メダルを胸に自信を持って言い切った。