ボルダリング世界王者の楢崎智亜(ともあ、20=TEAM au)が19日、世界を制したスゴ技を披露した。20年東京五輪正式種目のスポーツクライミング体験イベントが東京・世田谷区の商業施設、二子玉川ライズで始まり、楢崎はキックオフイベントに登場。昨年9月の世界選手権決勝を再現した壁に挑んだ。大会では6人中楢崎ら2人しか成功しなかった課題を、1メートル以上も真横に「跳んで」再びクリアしてみせた。

 挑戦した一般ファンが次々と失敗する中、飛び入り参加の楢崎の弟、明智(めいち、17)は186センチの長身と長い手足で「跳ぶ」ことなく楽々クリア。「余裕です」と言ってのけた。すでにリード種目では日本代表入りしている高校2年生は「兄の世界一が刺激になった」と話し「東京五輪は狙っています」と笑顔で言った。日本初の世界王者と弟は、ボルダリングジャパンカップ(28、29日、東京・代々木第2体育館)で初の日本一を目指す。