国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は18日、2024年、28年の夏季五輪開催都市が9月のIOC総会(リマ)で2大会同時に決まる可能性に言及した。

 アルペンスキーの世界選手権でスイスを訪問し、この話題を歓迎した上で「私たちにとって、アイデアとなるかもしれない。多くの選択肢がある」と柔軟に対応する姿勢を示した。

 バッハ会長は昨年12月に現行の招致手順について「あまりに多くの敗者を生む」と指摘。24年五輪に立候補したパリ、ロサンゼルスの両都市がそれぞれ24年、28年のいずれかの開催都市となる観測を問われ「話し合わせてほしい。タイミングにもよる」と今後の議論の必要性を語った。その上で「人々が五輪招致を話題にしてくれるのは好ましく、関心の高さを示している」と述べた。

 24年五輪はパリ、ロサンゼルスに加え、ブダペストが立候補したが、国民投票の実施が検討され招致撤退の可能性も出ている。評価が高いとされるパリとロサンゼルスの一方が敗れた場合、落選した都市が28年五輪を目指すかは不透明な状況で、28年招致の正式な手続きは始まっていない。