10年バンクーバーオリンピック(五輪)銅メダルの高橋大輔(32=関大KFSC)が、4年ぶりの復帰戦を3位で終えた。ショートプログラム(SP)で首位発進し、この日のフリーは2度のジャンプ転倒などミスが続いて118・54点の4位と伸び悩んだ。

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ジャンプの転倒や回転不足はあったものの、前日のSPに見られたような体が重たそうな感じが少し抜けていた。昨日の1つの演技で無駄な緊張感が抜け、試合勘を一気に取り戻せたのではないだろうか。

まだ未完成だが、1つの作品として雰囲気もかいま見ることができた。課題は体力だけだと感じる。練習中は1つ1つのジャンプは出来ているのだろうが、まだ試合でジャンプを続けて跳ぶだけのスタミナがないように感じた。ただ今後、体力をしっかりとつけていけば、より高橋選手らしいプログラムになっていくだろう。

プロスケーターとして滑るのと、現役の競技スケーターとして追いつめられた状態で滑るのではまったく違う。難しさを実感していると思うが、今後が楽しみだ。(10年バンクーバー五輪代表、11年世界選手権銀メダリスト)