海洋(新潟)は団体戦決勝トーナメント1回戦で日大東北(福島)に2-3で敗れ、16強入りはならなかった。ポイントゲッターの先鋒(せんぽう)・長谷川凌雅主将と、副将・狩野煌太(2年)の2人は順当に勝ったが、あと1勝が遠かった。

涙で声が震えた。大将の石本龍士(2年)は「いろいろな方に応援してもらっていた。その応援に応えられなかったのが、すごく悔しい」と泣きながら言った。2-2で迎えた大将戦。自分より25キロ重い大越昴(3年)に外掛けを仕掛けられ、背中から落ちた。大将戦までもつれた試合は、2-3の惜敗だった。

先鋒・長谷川主将と副将・狩野はプラン通りにポイントを稼いだ。「2人が軸」と話していた村山智昭監督(42)の期待通りの2勝。しかし残り3人であと1勝が出なかった。田海哲也総監督(60)は選手を集めてこう言った。「今から変われ。負けた時がチャンス。弱いんだから人より(練習を)やらなければならない」。

今日9日の午前9時からの練習再開を田海総監督は選手たちに告げた。巻き返しの機会は秋の国体。石本も「来年もある。それに向けて強くなりたい」と涙声で出直しを誓う。敗戦を「肥料」に稽古を積んでいく。【涌井幹雄】