国際オリンピック委員会(IOC)は26日、米コロラド州デンバーで理事会を開き、昨年の北京五輪で混乱した聖火リレーの国際ルートを廃止することを決めた。聖火はギリシャで採火された後、直接開催国へ運ばれる。

 北京五輪の聖火リレーは中国国内で行う前に5大陸を巡ったが、中国政府のチベット政策に反対する人権団体などの妨害をたびたび受け、パリではリレーが途中で打ち切られた。その後はコースの変更や規模縮小で乗り切ったが、将来は見直す方針を固めていた。国際ルートは2004年アテネ大会で採用され、北京大会でも踏襲した。