昨年の北京五輪で日本は史上初めて新体操個人の出場を逃した。7日開幕の世界選手権(三重県営サンアリーナ)が2012年ロンドン五輪に向け再生の第1歩となるが、出場する4人には厳しい戦いが待ち受ける。

 昨年の全日本選手権を初制覇した20歳の日高舞(東女体大)が世界選手権代表決定競技会も1位通過し、新エースに台頭したものの、7月のユニバーシアードでは21位。2位で代表入りした23歳の大貫友梨亜(東女体大OG)も20位だった。

 個人総合決勝は各国・地域2人までの予選上位24人が進む。日高は「(予選落ちした)前回の悔しい思いを、地元で個人総合上位に進出して晴らしたい」と誓うが、まずは決勝進出が目標となる。

 3年後を見据える日本体操協会は、将来性ある若手を優遇する強化策で昨年の高校総体覇者の18歳、穴久保璃子(イオン)も代表に送り込む。171センチの長身でスタイル抜群の穴久保は「体の線の美しさが武器。初舞台で自信を持ってやりたい」と口にした。

 全日本クラブ選手権優勝の21歳、井上実美(飛行船ク)にとっても世界の壁は高い。山崎浩子強化本部長は「ミスしては戦えないし、まずは自分の演技をきちんとできるか。経験を積むことが大事」と強調した。