石原慎太郎知事が2020年夏季五輪招致に再挑戦する意向を表明した東京都の幹部は15日、長崎市断念の情報に「広島市と長崎市が打ち出した平和五輪は説得力がある。今後、都が正式に立候補するにしても、部分開催など長崎市に協力を要請していくべきだ」と述べた。

 幹部は、東京の招致活動には都議会第1党になった民主党の賛同が不可欠と強調。「民主党は16年五輪招致の際も、平和をアピールするため広島での部分開催を主張していた。民主党に配慮する意味でも、広島、長崎への働き掛けが必要」と話した。

 別の幹部は「長崎があきらめたのは残念だが、東京だって立候補すると決まったわけではない。16年五輪招致活動の総括が先」と冷静な反応だった。(共同)