柔道女子48キロ級で2000年シドニー、04年アテネ五輪で2大会連続金メダルを獲得した参院議員の谷亮子(35)が競技を引退することが15日、分かった。所属する民主党の幹部に「柔道競技生活を断念する」と電話で伝えた。党幹部が明らかにした。理由については「柔道の合宿などと議員生活の両立は困難」などと説明しているという。

 谷(旧姓田村)は今夏の参院選に民主党から立候補して初当選。同党のスポーツ議員連盟会長に就任、政治活動を続けていた。

 谷は昨年10月には夫でプロ野球巨人の谷佳知選手との間に第2子を出産。12年ロンドン五輪への挑戦を公言しながら、実戦からは遠ざかり、9月には全日本柔道連盟(全柔連)から強化指定ランクを最高のナショナルから2番目のシニアへと降格させられていた。

 柔道の人気漫画の主人公にちなんで「ヤワラちゃん」の愛称で親しまれた谷は、16歳だった1992年バルセロナ大会から五輪には5大会連続出場。金2、銀2、銅1のメダルを獲得し、世界選手権は6連覇を含む優勝7度をマークしている。