＜テニス：全豪オープン＞◇４日目◇１９日◇メルボルン・ナショナルテニスセンター◇男子シングルス２回戦

　日本のエースで、世界２６位の錦織圭（２２＝フリー）が大逆転で２年連続の３回戦に進んだ。同９４位のマシュー・エブデン（２４＝オーストラリア）に２セットを先取されながら、３－６、１－６、６－４、６－１、６－１で、３時間１分の激闘を制した。

　錦織は強風の中でショットが安定せず、凡ミスを連発。「何をしてもダメ。攻めてもダメで、守ってもミス」と、まったくリズムをつかめなかった。「結構、イライラしていました」とフラストレーションがたまり、完全に相手のペースにはまった。

　しかし、第３セットを奪うと「少しずつラリーを続けるように心掛けた」ことでミスが減り、流れは錦織に。「気持ちを切り替えることができた」と、最後の２セットは、わずか２ゲームしか与えない“錦織劇場”だった。

　この１勝で、全豪通算４勝目。３勝で並んでいた佐藤次郎（故人）を抜き、日本男子の単独最多勝利となった。次戦では、先週の前哨戦準優勝で世界３９位のベネトー（フランス）が相手。「長い打ち合いになる。ベストを尽くす」と、気持ちを切り替えた。