国際オリンピック委員会(IOC)は12日から理事会を開き、昨年のロンドン五輪で実施した26競技から25の「中核競技」を選ぶ。

 外れた1競技は2020年五輪から除外される可能性が高く、評価が低いとされる近代5種やテコンドーの関係者は危機感を募らせている。

 IOCのロゲ会長は01年の就任後、五輪競技の入れ替えに着手。「若者のニーズに応えなければならない」と主張し、12年五輪から野球とソフトボールが外れ、16年五輪にゴルフとラグビー7人制を採用した。

 今回はプログラム委員会がロンドン五輪の実施状況を精査し、世界的普及度やテレビ放送、スポンサー収入など39項目で各競技を分析。これを基に理事会が判断する。中核競技から外れた競技は、20年五輪で復活を目指す野球とソフトボール、空手やスカッシュなどの採用候補と1枠を争い、苦戦が予想される。

 近代5種は競技人口の減少などで02年にも除外の候補になった。国際近代5種連合のショーマン会長は、近代五輪の父クーベルタン男爵が創設した競技であることを強調し「IOCから求められた改革は全て行った」と、競技を1日で実施し観客に分かりやすい進行方法にした実績を訴える。

 韓国からの報道では、朴槿恵次期大統領が訪韓したロゲ会長にテコンドーの存続を直訴した。国を挙げての努力が報われるか。ロンドン五輪で無気力試合が問題となったバドミントンへの評価も注目される。