陸上の世界選手権男子400メートル障害で2度の銅メダルに輝いた為末大(29=APF)が、北京五輪まで「陸上界の広報部長」を貫き通す。4月4日に始まる「TOKYO

 FM」の新番組「週末ランニング部」で、ラジオのパーソナリティーに初挑戦することが27日、分かった。

 番組内では、ランニング部長という立場で、陸上競技の楽しさを伝えていく予定。昨年5月は、東京・丸の内でストリート陸上を開催するなど、陸上界の盛り上げに一役買った。一方、世界選手権(大阪)では、予選落ちの苦しみも味わった。現役選手がラジオDJを務めるのは異例だが、競技普及の活動をやめることなく、北京五輪を目指すことになった。

 為末は現在、沖縄・石垣島で合宿中で、今後も国内外で強化を続けていく。4月からは、五輪出場権をつかむためのレースへの出場も始まる。そのためラジオ番組の収録は、練習の合間を縫って臨むことになる。北京五輪まで130日あまりの重要な時期だが、競技の魅力を世間に伝えたい思いは変わらない。陸上以外の活動を自身への刺激に変えてきたこれまで通り、しゃべりと走りを両立させる。