日本バスケットボールリーグ(JBL)で通算3勝11敗の最下位に低迷するレラカムイ北海道が、29、30日の次節アイシン戦(愛知・刈谷市)に監督交代も辞さずの背水の陣で臨む。チーム運営会社の水沢佳寿子社長が27日、札幌市内で東野智弥監督(38)と話し合いを行い、次戦の内容次第では監督、選手を入れ替える考えがあることを初めて明かした。低迷脱出へ、チーム改革も含めての立て直しを図る。

 なかなか上向く兆しの見られないチームに、フロントも腰を上げた。27日夕方、水沢社長は、東野監督と約30分話し合った。ヒアリングを終えて下した判断は厳しい内容だった。アイシン戦での内容によっては、現有勢力を見直す考えを明言。「監督も含めてチーム構成を変える。プロとして、チケットを買っていただいているファンを楽しませる、中身のあるゲームができないといけない」と説明した。「アイシン戦の結果次第でという話は、監督も同じです」と付け加えた。

 2シーズン目の今季、リーグ35戦のうち、14試合を消化して3勝11敗で、8チーム中最下位に低迷している。10月26日に日立に勝った後は6連敗。22、23日には今季から1部に昇格したリンク栃木に、いいところなく2連敗を喫した。目標とするプレーオフ出場(4位まで)には非常に厳しい位置に置かれている。

 チームは発展途上にある。194センチの大型で、もともとシューティングガードだった桜井をポイントガード(PG)で起用しているが、まだ完全に機能していない。東野監督は「わたしたちがやっていることは、間違っていない。種をまいて、水をあげて、草をとって、虫も捕って、簡単にはできない。絶対に花が咲く」と将来像を描くが、今を問われる状況だ。

 今季は11月、リンク栃木の加藤三彦監督(46)がチームとフィットできないという理由で解雇された。北海道もアイシン戦次第では監督更迭の可能性もある。今後について、水沢社長は「いろいろ難しいことはありますが、これまでの蓄積の中で、監督候補も複数います」と話す。この日の練習では、東野監督が何度となく「プロなのだから、それが仕事なのだから」と声を荒らげた。アイシンはリーグ2位の強豪だが、今後への光明を見いだす、大事な戦いになる。