競泳日本代表が早くも12年ロンドン五輪対策に乗り出した。他競技に先駆けて行っている第1次五輪強化選手合宿は19日、都内の国立スポーツ科学センターで公開。各選手は早ければ来夏の世界選手権で導入される、陸上競技短距離種目のように、かかとを固定するブロック付き新スタート台で練習した。日本代表の平井ヘッドコーチは「毎日練習している」と明かした。

 スイスメーカーが作製する新スタート台は現在、国内には国立スポーツ科学センターの2台だけだ。一時は北京五輪で導入される可能性もあり、今夏に購入。だが同五輪での導入が見送られ、今回の合宿から本格的に練習で取り入れた。平井ヘッドコーチは「1度測定もした。これまでとスタートが変わる。今は良いスタート方法を研究中」と、ロンドン五輪での採用を想定し、スタッフを挙げてタイム短縮に努めている。

 北京五輪男子200メートルバタフライ銅メダルの松田丈志は「足の力がうまく伝わる」。同女子背泳ぎ代表の伊藤華英も「今までより跳べる気がする」とタイム向上を予感した。英スピード社の高速水着同様、周囲の変化への素早い対応が五輪メダル獲得数を左右する。