フィギュアスケートの世界選手権に出場した日本代表が3月31日、帰国した。男女シングルは五輪出場3枠を確保し、安藤美姫(21=トヨタ自動車)は銅メダルを獲得したものの、浅田真央(18=中京大)は4位と惨敗。日本スケート連盟の吉岡伸彦フィギュア強化部長は、五輪でメダルを取るための目安として女子は200点を挙げる地力が必要との見方を示した。

 1日に中京大の入学式に出席する浅田は、成田空港を経由して、名古屋へ向かった。大学生活を迎えるとともに、来季は五輪シーズンが控える。大舞台で勝つためには、レベルアップが不可欠。吉岡強化部長は「五輪は得点を出す試合ではない。でも、男子は250点、女子は200点を出せる力がないと、メダルは難しい」との見解を示した。

 今回の世界選手権で、優勝した韓国の金妍児は女子初の大台突破となる207・71点を出した。浅田の自己ベストは199・52点で、安藤は195・09点。あくまで五輪は勝負の場で、高得点争いとは別の難しさがある。しかし、来年2月の本番までに、GPシリーズなどで200点突破の「実績」を挙げ、地力を証明しておくことはプラスになる。

 中部国際空港に到着した浅田は「ホッとしています」と笑みを浮かべた。1日から始まるキャンパスライフとともに、五輪へ向けた準備もスタートする。