12年のロンドン五輪を目指すバレーボール女子日本代表が18日、都内で、6月2日から欧州遠征を行う代表15人を発表し、合宿を公開した。アテネ五輪前の04年3月、中学生として24年ぶりに代表候補に選ばれた狩野舞子(20=久光製薬)はケガを克服して約5年ぶりに代表に復帰。真鍋政義新監督は「若手が世界にどれだけ通用するかを見たい」と話した。

 東京・八王子実践中3年だった5年前は、80年の中田久美、大谷佐知代以来の中学生代表候補となって注目されたが「当時はなんで私が代表にと疑った」と狩野は話す。今回は、久光製薬でレギュラーとして活躍して代表復帰。「プレーを見てくれたんだと、うれしかった」と喜んだ。

 ヘルニアから来る腰痛もあって、アテネ五輪代表には選ばれなかった。昨年2月には右アキレスけんを断裂して、北京五輪の代表入りもかなわなかった。「北京は出たかった。姉(美雪)と一緒に五輪を戦ってみたかった」。その思いを、12年ロンドン五輪にぶつけようとしている。

 美ぼうとスタイルの良さは、ビーチ連盟の川合俊一会長がビーチ転向にラブコールを送るほど。狩野も以前、遊びでビーチをやったことはあるが「今は無理です。趣味程度なら」と、やんわりと否定した。次代を担う日本期待のエースが、大人になってバレー界に新風を吹き込む。【吉松忠弘】