<全道高校アイスホッケー:駒大苫小牧7-0釧路工>◇18日◇帯広の森アイスアリーナ◇決勝

 駒大苫小牧が釧路工を下し、5年連続24度目の優勝を果たした。前日の準決勝の逆転勝ちで勢いに乗る釧路工を攻守で圧倒。昨年の全国大会で連覇は5で途切れたが、そこからチームを立て直し、今季は選抜と併せて道内2冠を達成した。

 試合が動いたのは第2ピリオド24分49秒だった。ゴール前の混戦からこぼれたパックを182センチの大型1年生FW高木健太がねじ込み先制。2点リードの第3ピリオドは、釧路工の疲れが見え始めたところを攻め込み5点を奪った。鈴木司監督(47)は「練習してきたことがしっかりと出せた。3年生の自覚(の強さ)と1、2年生の成長を確認できた」と笑顔を見せた。

 先輩と後輩の垣根を越えた一体感が優勝の要因だった。先制点を挙げた高木は「のびのびやれと先輩達から言われました」と活躍の理由を話す。DF羽■銘(うしゅう・めい)主将も「自分も1年生の時に声を掛けてもらってうれしかったので、1年生がやりやすい環境をつくることを心がけています」と、これまでの伝統を受け継ぎ、日ごろからチーム内のコミュニケーションを大切にする。

 一体感が意識向上にもつながっている。3年生は日ごろから氷上練習と陸上トレーニング後に自主トレで毎日ウエートトレーニングをしているが、下級生もその姿に影響を受け、現在は共に練習する。羽■主将は「1年生が伸びてくれれば2、3年生も刺激を受ける。そういうのが続けばもっともっと強くなれる。全国までもう1段階レベルを上げたいです」とV奪回へ意気込んでいた。【石井克】※■は上に刀、下に刀が2つ