経営破たんし、政府主導で再建中の日本航空は2日、女子の国内トップリーグ、Wリーグに所属するバスケットボール部を、10月開幕の10-11年シーズン限りで廃部にすると発表した。渡部部長は「国民の皆様のご理解をいただき、再生の機会を与えていただいた。それに全力を傾けるため」と、経営合理化策の一環による廃部と強調。来季はチームの運営経費を約20%カット、選手数も今季の16人から12人に減らすという。

 同部は、会社の創業30周年事業として81年に強化に乗り出し、85年にWリーグの前身となる日本リーグ1部に初昇格した。00年以降は強豪の一角を担い、Wリーグでは準優勝が3度。05年の全日本総合選手権では優勝。岩村主将が得点王に輝いた今季はレギュラーリーグ4位で4季ぶりにプレーオフに進出した。選手に現役の客室乗務員がいることでも知られ、女優石原さとみ主演の映画「フライング☆ラビッツ」(08年公開)の題材にもなった。

 受け入れ企業などを探すかについては、各選手やWリーグと協議した上で決めるといい、荒監督は「与えられた1年で会社に恩返しができる活動をしないといけない」と話した。

 Wリーグ1チームの運営に必要な費用は、年間1億円弱の人件費と、地方開催の試合ごとにかかる約100万円の遠征費と言われている。