<アメリカンフットボール:ジャパンXボウル・第24回日本社会人選手権>◇20日◇東京ドーム

 オービックが5年ぶり5度目の社会人王者となった。パナソニック電工にFGで先制されたが、今季移籍したQB菅原俊(24)がランとパスで2TDを挙げ前半を13-3とリードした。第4QにインターセプトリターンTDで13-16とされたが、残り3分を切って菅原が2本目のTDパスを決めて再逆転。パナ電工の反撃を断ち切り、20-16で逃げ切った。オービックは新春1月3日の日本選手権ライスボウルで、学生代表の立命大と日本一を争う。

 菅原は今季2本しかインターセプトされていない。それが1試合で2本。しかも「いつか記憶にない」というリターンTDで逆転された。まさかにも、「心を折らずに前に進むしかない。今季は逆転も多く、攻撃の11人が集中できた」と冷静だった。

 自陣から反撃のドライブ。QBサックで追い込まれても17ヤードパスを決める。自らも11ヤードラン。9プレー目にRB杉原への9ヤードパスで、この試合3度目の逆転を演出。社会人3チーム目で初の王座をつかんだ。

 今季X2相模原から移籍した。法大で2度大学王者となり、08年にオンワードオークスへ入団も、オフにオンワードが撤退、廃部となった。元チームメートらと新チームの相模原でX2昇格を決めた。しかし、夢を捨てられなかった。「高田さんに勝って、日本一のQBになりたい」と移籍した。

 パナ電工の高田は日本代表でもエースも務める。菅原は1TDランに2TDパスを決め、08年には完敗した「雲の上の存在」にも勝った。「未熟さが出てTDされた。個人はまだまだ。チームでの日本一の目標もある」と、菅原は満足していない。

 大橋ヘッドコーチは試合前、選手に何度も「俺たちは勝つ」と連呼させた。攻撃は逆転劇を演じ、守備は高田が率いる攻撃をTDゼロに抑えた。「暗示効果があった」と笑った。次は4度目の日本一への戦い。立命大とは、菅原は法大時代、オービックも過去1勝1敗。今度は「俺たちが日本一」と連呼し、決着をつける。【河合香】