<競泳:競泳国際大会代表選手選考会>◇最終日◇11日◇静岡・浜松市総合水泳場

 激戦区となった男子200メートル平泳ぎ決勝で、先行した日本記録保持者の北島康介(28)は後半、冨田尚弥(21=中京大)に逆転され、2分9秒26の2位だった。

 北島が敗れて、夏への手応えをつかんだ。前半100メートルを1分1秒29の日本記録ペースで飛び出したが、150メートルのターンで冨田に逆転を許した。必死に食らいつこうとしたが、最後は1秒01差をつけられてのゴール。直後こそ悔しげな表情を浮かべたが、すぐに前向きな感情が支配した。

 北島

 上出来じゃない?

 出て8秒後半くらいと思った。4月にこれだけレベルの高い記録で泳げたのは自信になった。(世界選手権へ)このレベルからのスタートになるので、より高い目標を立てたい。

 持ち前の積極性の裏で、持久面での課題は残った。それでも「(持久力は)永遠のテーマ。スピードを生かして、最後をどう耐えるか」と意に介すことはなかった。見据えるのは上海での金メダル、つまりロンドン切符だ。「冨田と2人そろって表彰台に上がりたい」。もう1度鍛え直し、世界舞台での雪辱を誓った。【佐藤隆志】