<ラグビー・強化試合:日本代表24-31イタリア代表>◇13日◇イタリア・チェゼーナ

 9月開幕のW杯ニュージーランド大会に向けてイタリアに遠征した日本代表がイタリア代表に競り負けた。序盤に2トライを許した日本は前半22分にWTB宇薄岳央(25=東芝)、同28分にCTB平浩二(28=サントリー)のトライなどで17-14で折り返したが、後半にモール攻撃で2トライを奪われるなど逆転された。5戦全敗となったイタリアとのテストマッチで、最多得点と最少点差を記録した。日本は15日に帰国。21日に東京・秩父宮ラグビー場で米国代表とのW杯壮行試合に臨む。

 日本はW杯1次リーグで当たるフランスを仮想した強豪と接戦を演じた。大差で敗れた過去4戦とはひと味違う試合でイタリアと競り合い、収穫と課題を得た。ジョン・カーワン・ヘッドコーチ(HC=46)は「フランスにどう対処したらいいかが分かった」とうなずいた。攻撃で3トライを挙げた。前半22分、防御ラインの裏へキックを転がし、宇薄がインゴールで押さえた。6分後にラインアウトから右に展開して平が飛び込んだ。後半にもモール攻撃で認定トライ。宇薄は「自分たちのスタイルはイタリアが相手でも通用した」。スクラムの劣勢も耐えて粘れた。菊谷主将は「チームで守って抑えられている時間帯もある」。対戦の少ない欧州勢と肌を合わせ、選手たちは「いい経験になった」と口をそろえた。