<関東大学ラグビー対抗戦:早大69-12青学大>◇10日◇第1節◇東京・秩父宮ラグビー場

 対抗戦、リーグ戦が開幕し、3年ぶりの大学王座奪回を狙う対抗戦の早大は青学大に69-12の快勝スタートを切った。WTB中■(なかづる)隆彰(3年)の4トライなどで点差を広げる一方、フィフティーンには防御の意識を徹底。タックルミスした選手に非情の交代を命じるなど、辻高志監督(34)の掲げる「トライを奪われないラグビー」を実践した。リーグ戦5連覇を目指す東海大は、拓大を38-18で破った。

 守りで感動を与えるラグビーを-。2年目を迎えた辻ワセダが、初戦からそのカラーを強く打ち出した。前半6分、ゴール前数十センチまで攻め込まれると、低いタックルで何度も押し返した。最後は相手の反則を誘い、トライを許さなかった。苦しい時間帯を切り抜けると、徐々に早大のペースへ。WTB中■の4トライなどで差を広げた。終わってみれば57点差の大勝。主将のフランカー山下(4年)は「2本(トライを)取られたけど、低いタックルができたと思う」と振り返った。

 一方で、辻監督は厳しい采配も振るった。後半30分、上田(3年)横谷(4年)の両プロップに加え、ロック土屋(4年)と3人を一気に代えた。47点差と勝負が付いた時間帯だったが、同監督は「タックルが納得いかなかったので代えた」と言い切った。「タックルができない者は使わない」。シーズン前からの約束事を貫き、3年ぶりの王座奪回へ手綱を締めた。※■は雨カンムリの下に鶴