<ラグビー:トップリーグ・NTTドコモ28-19NEC>◇第12節◇初日◇28日◇東京・秩父宮ラグビー場

 4位NECはNTTドコモに敗れ、この日は4強によるプレーオフ(2月19日開幕)進出を決められなかった。残留争いに必死な相手の気迫に押された上、リーグ記録のシーズン通算19トライ目を狙ったWTBネマニ・ナドロ(23)も不発。会社では約1万人の人員削減が発表される中、勝利で社員を勇気づけたい一戦だった。パナソニックは25-22で近鉄を下して首位を守った。今日29日には3試合が行われ、次週がリーグ戦最終節となる。

 NECは勝ち点5を奪えば4強入りが確定する試合で、12位のNTTドコモに足をすくわれた。序盤からがむしゃらに来る相手にペースを与えた。ぬかるんだピッチ上では、ボールも動かせず、大型WTBナドロの速さも生かせない。「力負け」と岡村ヘッドコーチ(HC)は振り返った。

 スタンドの社員の声援に応えられなかったのも、悔しかった。26日に会社が業績悪化による大量リストラを発表した。「その意味でも大事な試合だった」(ロック浅野)。5位神戸製鋼との勝ち点差は6で、浅野は「自力で決めたい」と最終節近鉄戦を見据えた。この日の分まで大きな喜びを届けたいところだ。