<テニス:全豪オープン>◇13日目◇28日◇メルボルン・ナショナルテニスセンター◇女子シングルス決勝など

 世界3位のビクトリア・アザレンカ(22=ベラルーシ)が4大大会初の決勝進出で初優勝を遂げた。同4位で08年優勝のマリア・シャラポワ(24)に6-3、6-0で1時間22分のストレート勝ち。ベラルーシ女子選手として68年オープン化(プロ解禁)以降、初の4大大会優勝と、30日に発表される世界ランキングで、自身初の1位に躍り出ることが確定した。

 新しい女王、新しい世界1位の誕生だ。マッチポイントで、シャラポワのバックがネット。アザレンカはラケットを落とし、その場でうずくまると両手で顔を覆った。「自分を信じてやってきた。やっと(4大大会の)トロフィーを掲げることができた」。笑顔がはじけた。

 美女同士のうなり声が、約1万5000人で超満員のセンターコートにこだました。アザレンカは、速いタイミングのテニスで、シャラポワのパワーを封じた。第1セットの第7ゲームから一気に9ゲームを連取。4大大会初決勝の緊張も吹き飛ばす快勝だった。

 メルボルンは、アザレンカにとって最高の地だ。05年に全豪のジュニア部門で4大大会ジュニア初優勝。同年にジュニア世界1位に輝き、この地から世界に飛び出した。「世界で最も好きな場所よ」。今度は一般の4大大会で初優勝。世界1位も手にし、ついに世界の頂点にたどり着いた。