体操日本女子代表の田中理恵(24)が、無収入でロンドン五輪出場にかける。10日、横浜市内で日体大大学院の学位記授与式に出席し大学院を修了。4月1日から同大体操競技部研究室の研究員になることを明らかにした。「環境が変わらないので集中して練習できる」。給料は出ないが、大学1年の時から体操競技部の寮住まいで、衣食住は困らない。約25人いる寮生をまとめる寮監で、役目は「皆の悩みを聞くこと」。

 修士論文のテーマは「女子体操競技における芸術性について」。難度を重視する現在の体操を「サーカスみたい」と指摘。「昔からある芸術性を復活させることが重要」と説いた。自ら誇る美しい体操でロンドンをつかみ、その論文を証明する。