<卓球:世界選手権団体戦>◇初日◇25日◇1次リーグD組◇ドイツ・ドルトムント

 これぞエースの仕事だ!

 日本男子も水谷隼(22=明大)が流れを引き寄せた。初戦ベラルーシに3-0でストレート勝ち。1番手で出場し、元世界ランク1位で現在13位のサムソノフを3-1で下した。同8位の水谷は「1次リーグの中で一番世界ランクが高い相手。初戦で勝てて自信になった」と笑った。

 本来なら2番手で出場するはずだった。だが、前夜に宮崎監督へ「僕が行きます」と、1番手でのサムソノフ戦を直訴した。「ここで勝てば日本は間違いなく勝てるし、自分にも勢いがつく。あえてぶつかりにいった」。

 昨年11月のW杯では攻められて負けた難敵相手に、果敢に攻めた。甘い球を強打し、ブロックを打ち抜いた。世界団体初出場の松平らに良い流れで引き継ぎ、宮崎監督は「理想的な勝ち方。勢いに乗れる」とたたえた。77年バーミンガム大会以来、35年ぶりの決勝進出へ好発進した。