<男子テニス:上海ロレックスマスターズ>◇第7日◇12日◇上海・森林テニスセンター

 今週、世界1位に復帰したばかりのラファエル・ナダル(27=スペイン)が敗れる波乱があった。同5位のデルポトロ(25)に2-6、4-6でストレート負けを喫した。今年、ナダルが決勝に進めなかったのはウィンブルドンで初戦負けして以来わずか2度目。決勝はデルポトロと同2位のジョコビッチの対戦となった。

 ナダルが敗れた。デルポトロの強打の前に防戦一方。鉄壁の守備を誇るナダルにしても、さすがに守りきれなかった。「彼は信じられないレベルでプレーした。さすがにお手上げ」と、ナダルも完敗を認めた。今年、出場した個人戦は今大会で15大会目。6月のウィンブルドンで1回戦負けを喫した以外は、すべて決勝に進んできた。13回の決勝のうち10回の優勝で、今週は11年6月以来、約2年4カ月ぶりに世界1位を奪回した。だが、この日の敗退には「いつも決勝に進めることは難しい」。特に速めのコートと言われる今大会のサーフェスは、デルポトロの強打に有利。それだけに「プレーが悪かったわけではない」と自らを納得させた。【吉松忠弘】