<男子テニス:ATPツアー・ファイナル>◇第7日◇15日◇英ロンドン・O2アリーナ◇シングルス準決勝

 アジア男子シングルス初出場で世界5位の錦織圭(24=日清食品)が、壮絶な打ち合いを演じた。年末最終世界1位が決まったノバク・ジョコビッチ(27=セルビア)とフルセットの大激戦。1-6、6-3、0-6で敗れはしたものの、超満員のスタンドを興奮させ、世界に「NISHIKORI」を知らしめた。錦織はツアー4勝、通算54勝14敗。年末最終世界ランク5位で今季の全日程を終了し、このまま日本に帰国する。

 錦織が年頭に公言したトップ10入りどころか、超一流のトップ5で2014年を終える。最終世界ランク30位以内は、翌年に最も重要な選手として認定を受ける。彼らは、最もお客を呼べる選手として、4大大会に次ぐマスターズ全9大会、その下の500レベルの4大会、計13大会に出場義務を課せられる。4大大会を加えると計17大会。錦織は今年21大会に出場なので、日程の大半が決まる。

 中でもトップ5は特別だ。出場大会ごとに、最大2時間、少なくとも2つ以上の行事参加が義務づけられる。「世界の顔」として、集客に一役買う。その分、特典も大きい。500レベルの大会には、世界ランクに関係なく本戦入り。すべての条件を満たせば、最終ランクに応じ最大250万ドル(約2億8800万円)のボーナスが支給される。

 世界ランクの点数は、獲得した大会から52週間有効。つまり、翌年の同大会後に消滅する。優勝したら、翌年も優勝しないと、合計点は減る。常に高レベルでの成績を維持しないと、トップ5は到達できない。