シングルスの15年開幕を前にして、世界5位の錦織圭(25=日清食品)が○×式の独自インタビューで、結婚観、チャン・コーチとの関係、世界1位への思いなどを、日刊スポーツに語った。
質問を前に、いきなり錦織が先制パンチだ。○×の札を見てにやっと笑った。
錦織
100均で(買ったで)しょ。
そのとおり。続いて、14年世界5位を記念し、スイーツ男子の錦織にケーキを手渡すと、忘れものの天才が顔をのぞかせた。
錦織
13年の時よりも大きい。今回もうまそう。
すいません。13年末はインタビューしていません。12年末です。
錦織
…。ま、いいか。
最初から、完全にケイ・ペースに乗せられた。
-14年全米準優勝で、国民的ヒーローが誕生。結婚など私生活にも注目が集まった
錦織
(結婚は)今はまったく考えてない。もちろん、いつかするだろうし、テニスをしていたら一緒にツアーを回るかもしれない。自然な感じでいたい。いい人がいればいいけど。
-10代の時のアイドルは女優の夏帆だった
錦織
今は、あまり言わない方がいいですね。特に○×では答えられない。
-14年末をアジア男子最高の世界5位で終えた。帰国会見で5年内に1位になりたいと宣言した
錦織
あれは、言わされたので。5位になって、1位や2位の選手がどれだけ大変かよく分かった。年間を通じてランクを維持する重圧に勝って、試合にも勝つタフさは信じられない。ジョコビッチとかすごすぎる。4大大会優勝も大変だけど、それ以上かも。
-14年全米で発した「勝てない相手はもういない」という言葉が流行語大賞にノミネートされた
錦織
あんなに取り上げられるとは思ってなかった。でも、今は自信もあるし、そう信じて戦っていきたい。
-14年18大会に出場し、初戦負けは2回だけ。10位以下に敗れたのも7回だけだ
錦織
まだ10位から20位ぐらいに絶対に勝てるとは言えない。まあ、30位以下なら負けにくいかな。もちろん、負けることだってありますよ。
-全米は7試合を戦い抜いた。15年は今以上に体を強くすることも目標だ
錦織
確実に体は強くなっている。ただ、最終戦で撮った8人の写真を見ても、僕だけ小さい。この体で常にフル回転で戦うのは大変。ケガは付き合っていくと覚悟している。
-15年も「チーム・ケイ」は不動。チャン・コーチとのタッグも健在だ
錦織
チャンは厳しい。でも、彼がいなくてもトップ10はいずれ入れたかもしれないが、彼がいたからトップ5になれたと断言できる。これ以上にいくには、彼の力は大きい。
私生活は自然体。コートに入れば、「極度の負けず嫌い」と、限界をつくらない。そのギャップが、錦織最大の魅力。15年も、その魅力で世界をとりこにする。【吉松忠弘】