<NHL・スタンレー杯:ブラックホークス4-3フライヤーズ>◇9日(日本時間10日)◇第6戦◇米ペンシルベニア州フィラデルフィア

 西カンファレンス王者ブラックホークスが敵地でフライヤーズを延長の末に破り、通算4勝2敗で4度目の優勝を飾った。61年以来49年ぶりの栄冠はNHL史上最長の優勝間隔。第3Pに追いつかれ、延長戦に突入。4分すぎにケーンが決勝ゴールを決めた。35年ぶりの優勝を目指したフライヤーズは、あと1歩届かなかった。プレーオフMVPには7ゴール22アシストのブラックホークスのトーズ主将が選ばれた。

 64分の死闘の末、執念で49年ぶりの栄冠をもぎ取った。勝利の瞬間、リンクにはスティックやグラブを投げ捨てた選手がなだれ込み、授与されたスタンレー杯に次々に口づけした。

 今シリーズ2連敗だった敵地での試合。1点リードの第3P残り3分59秒で追いつかれた。アウェーの重圧の中、決勝点を決めたのは21歳の若手、ケーンだった。延長4分6秒に左の角度のない位置からGKの股間(こかん)を抜き、値千金の決勝ゴール。主将のトーズは「あの瞬間、神にゴールと認められるよう祈ったよ。本当に相手は粘り強かった」と振り返った。

 約半世紀ぶりの優勝。選手たちだけでなく指揮官までも「優勝できるなんて…。信じられない思いだ」と感激の面持ちだった。