全国大学ラグビー選手権決勝戦が10日、東京・国立競技場で行われる。初優勝を狙う帝京大は4年生より年上の23歳SO徳永亮(3年=熊本西)のゲームメークに注目。必勝を期して9日、冷たい雨の中、最終調整した。

 徳永はチームの優勝とともに、岩出監督への恩返しを胸に国立の舞台に立つ。「監督は僕を拾ってくれた人です。最高のプレーでその恩に報いたい」と話した。熊本西で花園を踏み、立命大に入学も、直後に不整脈と診断され、練習禁止を余儀なくされた。夢を失い、退学。郷里でアルバイトをしながら不整脈を治し、高校のOBクラブでどうにかラグビーを続けていた。その時「もう1度、大学でラグビーをやらないか」と声を掛けたのが岩出監督だった。高校時代からロングパスやスピードに高い評価をしていたという。再入学して2年からレギュラー。チーム最年長の23歳は「ラグビーをできる喜びを感じながらプレーします」と言った。