日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は27日、東京・両国国技館で本場所後の定例会を開き、大相撲初場所で14勝を挙げ、優勝決定戦で横綱白鵬に敗れた大関鶴竜について、内山斉委員長(読売新聞グループ本社顧問)は3月の春場所で綱とりがかかるとの認識を示した。

 横審の推薦内規には「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」とある。内山委員長は来場所の初優勝を必須条件とし、最低でも13勝以上が必要との見解を述べた。「快進撃だった。白鵬を倒して踏ん張った」と本割で白鵬を破った一番などを評価した。北の湖理事長(元横綱)も既に、13勝以上での優勝を昇進の条件に挙げている。

 初場所で綱とりに失敗し、休場で負け越した大関稀勢の里については「春場所はかど番で大変だと思う」と心配し、28度目の優勝を果たした白鵬については「強さは半端じゃない。堂々たるものだ」と絶賛した。

 映画監督の山田洋次委員は27日の委員会で5期10年の任期を終えた。