日本ハムの先発金子弌大投手(37)に悔やまれる失投があった。まずは1回2死三塁で打者オースティン。カウント3-1でバッテリーが選択したのは三振か内野ゴロ狙いのインコースのチェンジアップ。ここは絶対に低めに投げないといけない場面。だが、高めに浮いてしまい、2ランを浴びた。配球は悪くはないが、一番してはいけない制球ミスだった。

3、5回の佐野への投球も同じことが言える。積極的にストライクをどんどん振ってくるタイプの打者に早めのカウントで甘いボールとなり、犠飛を許した。3回はまだ序盤なので許容範囲だが、5回は勝負を大きく左右する場面。初球のスライダーがインコース、ボール2つ分ほど真ん中よりに入って失点。勝負にいって打たれるのはしようがないが、ミスしてはいけないほうにミスしているのは金子らしくないと感じた。

一方で2番手の井口と3番手の秋吉が好投し、負け試合でも明るい兆しがあった。7回に2死走者なしでオースティンに対しての秋吉の投球。スライダーを意識している相手に初球直球でストライク取るなどして追い込み、最後は逆にスライダーで三振に仕留めた。サイドスローの理想的な打ち取り方だった。変則型の秋吉がブルペンにいることでリリーフ陣の幅が広がる。(日刊スポーツ評論家)