セ首位の阪神が6連勝で貯金20に到達した。パ首位の楽天に3タテを食らわし、2位と今季最大の7ゲーム差。リーグ戦は18日から2位巨人との「伝統の一戦」で再開する。


阪神は開幕から、ほぼ不動のメンバーで戦えていることが好調の要因だ。優勝できるチームの多くは固定した選手で戦えるものだし、そうでなければこの時期に貯金20はなかなかできない。

佐藤輝、中野のルーキー2人が能力を発揮し、レギュラーに定着し、打線が固まった。糸原、大山、近本、梅野とレギュラーとしての経験を数年積み、マルテ、サンズの安定感のある外国人がいたからこそ、ルーキーを積極的に起用できる環境ができた。かつて巨人もほぼ固定メンバーに加えて2年目の坂本を遊撃手で起用し、成長させる土壌をつくった。レギュラー陣と控えの力の差も縮まっている。北條、糸井が控えに回り、交流戦ではマルテ、サンズをDHで休ませながらセ・リーグが不利とされるDH制で好成績を収めた。

先発陣も絶対的エースはいないが、全員が試合をつくれる。救援陣は今も不安が残るが、スアレスは最後の砦(とりで)となっているし、藤浪も8回にハマれば大きな戦力となる。

外国人もロハスを一定期間、我慢して使い、力を見極めた部分がある。これまでなら不振でも頼らざるを得なかったが、ガンケル、アルカンタラと他の助っ人も機能している。交流戦を終えても安定した戦いが見込める。(日刊スポーツ評論家)