気になったのは日本ハムの4回の攻撃だった。近藤の三塁打で逆転し、なお無死三塁の好機で、さらにもう1点は取っておきたい場面。西武の二遊間は下がっていた。高浜はカウント3-1から思い切り引っ張りにいった。打順は5番でこれからの選手でもあるので、初めからセカンドゴロやショートゴロ狙いで転がして1点を狙うのはもったいない。ただ、3-2となってからは打席でのアプローチを変えなくてはならないが、スライダーを引っ張ってサードゴロ。高浜が二遊間を見ずに、普通に打ちにいったならば疑問符が付く。

続く6番の木村は案の定、プレッシャーがかかり、三振に打ち取られた。結局は無死三塁で無得点。5回の1死満塁も好機を生かせなかった。こういうときにきちんと加点していれば、守り方や投手の配球も変わってくる。結果的に7-2で勝ったとはいえ、7回まではどちらに転ぶか分からなかった。ちゃんと取れるときに取っていれば、余裕を持ってゲームに臨むことができたはず。開幕から言い続けているが、勝つためにはただ打つだけではないことを意識してほしい。(日刊スポーツ評論家)