阪神にとって、オールスターは1つの区切りになります。ここまで83試合を消化しているので折り返し地点とは言えませんが、オールスターブレークが入ることからも、ペナントレースの“潮目”といえます。

まずは当面の敵と戦いながら、球宴までに勝率を5割に戻すことです。それが実現できなければ話にならないが、それができれば十分にチャンスは出てくると読んでます。

首位ヤクルトを脅かすのは、阪神しかいませんわ。巨人も、広島も決め手に欠ける。ヤクルトだって走っていますが、これから何が起きるかわかりませんよ。キャスチングボートを握っているのは、阪神ですわ。

そのためには勢いを加速させ、いかに投手力を打力がカバーできるかになってくる。交流戦明けは控え選手の殊勲が目立っているが、やはり交流戦の大山のように中心になるレギュラーで勝つことです。

佐藤輝も多少意識をしているのか、ボールを振らなくなった。安定感は出てきましたが、もっとホームランが増えてこないとあきませんな。打率を見ても1本は打つが、それがホームランであってほしいです。

その得点力という意味では、新外国人ロドリゲスをどうやって使うか? がポイントになってくる。獲得した以上は使うんでしょうけど、個人的には必要ないと思ってますがね。

とにかく5つの負け越しを消すことです。そしてAクラス入りでなく、あくまでも優勝狙いでいかなあきません。ここからセ・リーグはもつれますから。死に物狂いになってね。勝負はゲタを履くまでわかりませんよ。(日刊スポーツ客員評論家)

吉田義男氏(2020年1月21日撮影)
吉田義男氏(2020年1月21日撮影)