ここから後半戦にかけては各チームとも戦いが変わってくることが予想される。例えば広島には秋山が新加入した。DeNAはそのうちオースティンが復帰してくるだろう。ヤクルトの「1強」といわれるペナントレースは、ここから先で動きをみせるはずだ。

阪神は投打とも戦力を整えながら戦ってきたが、未だ“正解”を模索しているようにみえる。例えば抑えにしても、そもそも岩崎が本線だったわけではないし、ケラーも上がってきたから、今後は勝ちパターンでさえ変えてくる可能性があるとみている。

チームが変わってくるという意味では、阪神がこのタイミングで獲得した新外国人ロドリゲスは活躍して数字を残すことが大前提だ。今のチーム状況下にあって獲得したからには、並大抵の働きではだれもが納得しないだろう。

その点においては現場の見極めはポイントになってくる。守備位置、打順などはさておき、本塁打あるいは打点で大きく貢献できなければ、さっさと見切るべきで、日本人選手を起用しながら戦ったほうが、来シーズンにもつながっていくはずだ。

ヤクルト戦の中止によって先発ローテーションの入れ替わりもあるのだろう。今シーズンはずっと投手力を中心にしたチームだから、これからも青柳を中心にした投手力がどれだけ踏ん張ることができるかにかかってくる。

野手にしても、ポジションが動いていないのは近本、中野ぐらいで、今後も投打ともにやりくりしながらの戦いが続くだろう。オールスターまでは目先の一戦を1つずつとってチームを整えながら、後半戦で勝負にでるための活路を見いだしたい。

(日刊スポーツ評論家)