開始直前まで北谷は雨が降っていたが、何とかグラウンド状態が悪化する前に雨はやみ、試合は始まった。まだ2月中旬。雨天で流れても、それほど痛くないかもしれないが、中日にとって、いいところと反省点がよく出た実戦となった。

最下位脱出には、まずは得点力アップとなる。ここははっきりしている。昨季チーム得点は、ヤクルトから200点以上の大差をつけられ、阪神489点にも遠く75点及ばない414点。新任の和田打撃コーチを迎え、打開に取り組んでいる。

初のNPBとの対外試合となったロッテ戦では、まず積極的に振る姿勢は示せた。初回の先頭岡林、DH鵜飼の2ランは、いずれも初球を仕留めた。さらに2回の先頭打者福元も初球を中前打。5回の攻撃まで、ファーストストライクをスイングする場面がよく目についた。スイングは力強く、準備はできているという印象を受けた。

打力アップに躍起になる一方で、強力な投手スタッフは揺るぎないものがある。それでも、層の厚さを補完するには、この日先発した福谷、4番手で登板したサイドスロー転向の岡田の成長は必須と言える。

福谷、岡田ともに光るものは垣間見えた。しかし、今の2人が置かれた立場を考えた時、物足りない。まだ2月中旬という意識ではなく、より貪欲に内容と結果を求めてほしい。

両投手に言えることだが、抜け球も逆球も目についた。福谷は先発6番手に食い込むことが求められ、岡田はサイドスロー転向で存在感を放ちたい。それが、きっちり戦略的に打者を打ち取る意図は見えず、先述した抜け球、逆球で確固とした内容を示せなかった。

高橋がWBCで抜け、開幕序盤は福谷が先発6番目に食い込むことが期待されている。そうした自分の立場を理解しているのなら、この日のマウンドではもっと意識を高く、しっかりした形でのピッチングを見せてもらいたかった。

曇天の沖縄・北谷で、試運転ができて良かった、では困る。福谷、岡田の両投手にはよく考えてもらいたい。たかが練習試合、されど練習試合、ということだ。(日刊スポーツ評論家)